育ジャンシーズン到来 ー夏こそ最高のエイジングシーズンー

日に日に暖かくなってきて、夏が近づくこの季節。
革ジャンを気持ちよく着て外出できるタイミングもそろそろなくなってきた。

だからといって、革ジャンをクローゼットの奥にしまい込むのは少し待ってほしい。
実はこの6月から9月までの期間は、革ジャンにとって最高のエイジングシーズンなのである。

夏がエイジングに最適な理由

革は温かいときのほうが柔らかくなるという性質を持っている。
夏は気温が高いので、革に含まれるオイルが柔らかくなり、さらに体温によっても革が柔らかくなることで、繊維がほぐれやすい状態になっていく。

また、湿度が高い環境で、革は呼吸するように水分粒子を繊維に取り込み、膨張と収縮を繰り返すため、独特のパッカリングが生じる。
革の育成に必要な条件がすべて揃うこの時期は、レザー愛好家にとってエイジングのゴールデンタイムと言える。

たとえばオフィスや自宅での仕事中に革ジャンを着用すると、普通に立って歩いているときとはひと味違うシワが入る。

前を閉めて作業することで、胸周りの独特なシワが生まれ、座った状態での肘の動きによって、また違った表情が革に刻まれていく。

オフィスで革ジャンの着用が許されるなら、ぜひ積極的に試していただきたい。

エイジングで「唯一無二」の革ジャンを育てる

革ジャンは新品の状態が一番かっこ悪く、シワが入って初めて完成する。
シワとエイジングによる光沢、革の変化によって現れる本来の表情が出てきて、革ジャンは真の魅力を発揮する。

さらに、着る人によって腕の長さも肘の位置も体型もまったく違うため、同じデザインでも異なるエイジングになり、唯一無二の存在になっていく。

お気に入りの革ジャンを夏の間に育てておくことで、多くの人が革ジャンを着始めるシーズンに突入したとき、「自分の革ジャンが一番かっこいい」と自慢できるだろう。


革ジャンは一日にして成らず。

多くの人が革ジャンをクローゼットにしまい込んでいるこの時期こそ、育ジャンに差をつけるチャンス。
秋に向けて、今からガンガン着込んでエイジングを進めていただきたい。

最高のエイジングシーズンを活用して、誰もが振り返る革ジャンを育て上げよう。